一昨年の冬、「これはゲームなのか?展」という展示を見に行きました。
様々なゲームデザイナーが「実験的なゲームかどうか分からないもの」を出展している一風変わった展示です。
この展示に行くと、ゲームってなんなのかを考えることが出来ます。結局私たちは「ゲームの最低条件」を決めずに遊んでいたんだなぁと。でも決めないからこそ多種多様なゲームが生まれたんだと。
じゃあ、「ゲーム自身」が「俺はゲームじゃない」と言ったとしたら……?
今回レビューするのは「THERE IS NO GAME」。DrawMeAPixelからNintendoSwitch,Steamにて配信されたゲームだ。価格は1670円。
※この先レビュー無し(これが読めるならブラウザを閉じろ!)
奇妙なゲームとの交流
「THERE IS NO GAME」は変わったゲームだ。
プレイヤーが出来ることは様々なものをタッチするという、ポイント&クリック型の……というか謎解きゲームに近い。
では一体何を謎解きするのか?それは「自称 非ゲーム」の謎だ。
このゲームは自分からプレイヤーに話しかけてくる。そしてことあるごとに「自分は非ゲームだ」「早くこのプログラムを閉じろ」と言ってくる。
▲開幕早々本人から言われる。(上の字幕がプログラム自身の声)
その為プレイヤーが解くべき謎は「いかにしてゲームをやるのか」と「何故非ゲームと自称するのか」の二つだ。
ちょっと手ごわい(?)謎解き
このゲームは様々な手段で私たちのゲームプレイを妨害してくる。
「自称非ゲーム」がプログラムを書き換えたり、それ以外の要因等で進めないようにしてくる。
今回謎解きゲームということもあり、あまり画像を使えないので例えで話そう。
例えるならこのゲームレビュー文のように「無理やり看板を打ち付けてゲームじゃないようにする」といった手段を使ってくるのだ。
その為プレイヤーは、どのようにこの看板を外すかを考えねばならないといった流れだ。
で、この謎解きなんだが……意外と難しい。総当たりで解けなくはないんだけど、ちゃんと解くとなるとそれなりの手ごたえを感じることとなるだろう。ただ、放置してると「自称非ゲーム」がヒントっぽいことを喋ってしまう時があるのである意味バランスはとれている。
▲いざって時用にヒントボタンというのもある。ペナルティはない。
また、この謎解きゲームの素晴らしいところは伏線の上手さだろう。詳しく書くことは残念ながらできないが、前に使ったテクニックや要素を上手い具合に組み込んでいる。そして、先が気になるつくりにもなっている為、飽きることなく最後までやり切ることが出来るだろう。
残念ながらネタバレを避ける為、あまり内容は書けなかったが「ゲームをテーマにした作品」の中では結構面白い作品だと思う。不満点は……あえて言うなら終盤のチャプターが小分けされないので、チャプターごとにやり直すのが不便といったところだろうか。
あまり長くなく値段もお手頃なので、謎解きが好きな方は是非買ってみてほしい!!