「恋」、それは人間の感情を多種多様に変化させてきた永遠のテーマ。
「恋」、それは文章音楽映画名言ゲームと様々な創作が生まれた本能。
「恋」、それは自由であるべきもの。
今回レビューするのは「ときめきメモリアル Girl’s Side 4th Heart」(以下GS4と記載)。コナミからNintendoSwitchにて発売された恋愛シミュレーション。価格は8580円。
街中のときめき、君にあげるよ
GS4は男性向け恋愛シミュレーションゲーム「ときめきメモリアル」の女性向け版
として制作された「ときめきメモリアル Girl’s Side」シリーズの最新作だ。
「ときめきメモリアル」をやったことない人向けにシリーズ全体の特徴を書くとしたら、やはりパラメーターになるだろう。
「ときめきメモリアル」は月~土と日に毎回やることを決める。今週は勉強に専念しよう!とか、今日は身だしなみを整えようかな?とかを決めてパラメーターを上げる。そして攻略対象の好みに合うパラメーターにする……というのが大きな特徴だろう。
▲初代ときめきメモリアルのパラメーター。理想の男性像を目指す。
勿論それだけでは攻略対象は好きになってくれない。デートをしていい感じの会話をしたり、一緒に帰ったり……学園恋愛シミュレーションとして自由度が高く、かつテンポよく進むのは非常に魅力的だ。GSシリーズはそのときメモの女性向けとして作られているわけだが大きな流れとしてはそのときメモと変わらない。なので、ときメモシリーズに一度でも触れてる人は違和感なく触れることが出来るだろう。
▲今までのシリーズで登場したキャラがちらっと出ることもあるが前作をやらなくても問題はない。
GS4について記そう。GS4も例によって学園を舞台にしており、高校生活3年間を満喫することとなる。
▲今作の学園、はばたき学園。GS1,GS3でも舞台となっている。
学園生活3年間、主人公は様々な男女と出会うこととなる。幼馴染、後輩、先生、他校の生徒……どのキャラクターのルートも自由だ。
ただ、キャラクターを攻略するにはそれなりに努力する必要がある。攻略するために、プレイヤーは勉強をしたり、運動をしたり、絵を描いたり、流行を知ったり、魅力を磨いたり、バイトをしたり、部活に行ったり、友達と遊んだり、時には休養を取る必要がある。
▲数多くの選択肢。短い学園生活を謳歌するにはどれを選べばよいか……
ただ、何より大変なのは「デート」だろう。まずデートをするには男子に電話をかけ、日程と場所を決める。日によっては断られてしまうから注意が必要だ。そしてデートの前に重要な準備をしなくてはならない。それは、着ていく服だ。服装というシステムはときメモ3で追加され、GSシリーズでは全てに搭載されている。そして、GSシリーズでは特に重要視されているシステムだ。
何故かというと、男子それぞれ洋服の好みというのがあるからだ。この男子はキュートなのが好き、あっちの男子はアクティブなのが好き……という好みを合わせた方が良い。後、男子の好みの色というのもあるからそれを身に着けるのが良いだろう。
そして、毎月変わるトレンドというのも押さえておきたい。毎月、ニュースで確認することが出来るトレンドを確認して、合うものを見つけるとより良い!!
……いやぁ、女子が服選ぶの大変な理由が分かりますね。
▲目当ての服が必ず店にあるとは限らない。
また、デート中にある特徴として「スキンシップ」がある。
GSシリーズでは男子にタッチすることで様々なリアクションをしてくれるシステムがある。このシステムは今作でも健在だ。
ただ、これも難しい!!男子によって触れてほしい箇所は(手で触れる、目線で触れるも込みで)変わる。しかもそれは場所だったり、好感度だったり、そしてタイミングでも変わる。ただ、その難しさを越えると「その男子を理解した」感じがあっていいですね……
▲TVモードだとカーソルで、携帯モードでは画面タッチで可能
あの日君のことを知ってから、世界が色づいて回る
恋愛シミュレーションで重要な要素は何か。それはやはり、キャラの魅力だろう。
攻略対象がどういう人間なのか。そこが重要視されていないと、攻略する気にはならなくなってしまう。
GS4は(正確に言うとときメモ関連は全てそうだが)魅力的なキャラクターしかいない。
▲魅力的なキャラ達。その以外も同級生、先生、後輩や他校の生徒……性格も様々だ。
その魅力は様々な形で触れることが出来る。
デート中や下校途中の会話。様々なイベント。買い物帰りの出会い。バレンタイン。クリスマス。修学旅行。文化祭。様々な出来事で攻略対象の事を知ろう。
▲ゲームを進めるとADVイベントという男子視点からみるイベントもある。
また、魅力を感じるのは攻略に重要だったりする。というのも、このゲームはキャラクター毎に基本的には5つもEDのパターンが用意されているのだ。思い出に触れたり、攻略ルートによってそこが変わったりする為、毎回するたびに違う魅力を知ることとなるだろう。
そのルートの中でも今作独特のものだと「仲良しグループ」というのがある。
ある特定の3人の攻略対象の好感度を同じ位上げると「仲良しグループ」というのが発生し、主人公含めた3人で遊びに行ったり、イベントが発生したりするといったものだ。
▲一緒に学食を食べることもある。意中の彼と同じ物を選ぶのも良いだろう。
ただ、仲良しグループの維持は大変だ。誰か一人に入れ込みすぎると崩壊してしまう……ときメモシリーズ恒例の爆弾という名の嫉妬がついてしまわないように……
▲爆弾。個人的に風真君に爆弾が付くのはちょっと怖い。
走り出した僕たちはまた巡りあえる
残念なことに、基本的には最終的に一人を選ばなくてはいけないゲームだ。
でも、恐らく多くのプレイヤーは他のキャラの魅力も少なからず触れているはずだ。
そんな人の為に、このゲームは2週目以降がやりやすいようになっている。
2週目以降ではそれまでに手に入れた洋服がほとんど店に並ぶ。また、エンディング数によって最初に所持しているお金が多くなる。
これにより、男子好みの服等を合わせやすくなるだろう。
最後に、一応筆者的にこれは書いておかなくてはいけないことについて記す。
わざわざ書くこともないが、このゲームは実は男性が遊んでも面白いゲームだ。
筆者は男性だが、ときメモもGSもどちらもプレイし、面白いなぁと思っております。
やはり、これには理由があって……「完成度の高い恋愛」ということ自体、面白いんですよね。恋愛の難しさ、会えば会うほど分かる魅力。そういうのは性別関係なしに良いと思います。
なので女性にはもちろんだが、女性向け恋愛ゲームをやったことない男性にもおすすめです!是非、はば学へ入学しに来てください!!楽しい学園生活が待ってますよ。
▲ちなみに女性キャラも登場する。可愛い。